季刊 『 道 』 176号(2013 春号)
テーマ 「 人は愛情と信頼の中で生かされる 」
【 巻頭対談 】
吉田松陰が獄中でつかんだ教育の極意 幕末の人間力を語る作家・画家 よしだみどり VS 武道家・UK実践塾代表 宇城憲治 作家であり画家のよしだみどりさんは、イギリスの文豪スティーヴンスンが、吉田松陰について「生きる力を与えてくれた日本の英雄」として
最初の伝記を書いたことに驚き感動し、その経緯を著書『知られざる「吉田松陰伝」』に著します。
幼くして山鹿流兵学師範を継ぎ、心身両面において今では想像もつかぬ厳しい教育を受けた吉田松陰。この明治維新の原動力となった松陰や多くの志士たちを生んだ土壌はどこからくるのか。
当時と今との人間力の違いとは。『気でよみがえる人間力』の著者でもある宇城憲治氏と、幕末に見る日本人のエネルギーについて、縦横に語っていただいた。
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【 ロングインタビュー 】
志をたて、やり抜く元時計職人/木彫「夢多工房」主宰 秋吉 忠 「部品造りの日本一の職人になる! なにがなんでも本物を作る! お話を伺った五十鈴旅館の一角に設けられた展示室には、木彫りのりんご、かぼちゃ、キャベツ、小指ほどの鉋や包丁、見事に再現された古民家のミニチュアなど、秋吉さんの作品が溢れんばかりに飾られていた。見る人を圧倒する精巧な木彫細工の根底にあるものは、58年間の時計職人としての人生だった。 自分で一旦決めたらやり遂げる――職人人生で培われた気概あふれるお話を伺った。
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【 ロングインタビュー 】
師につくし 自己を磨き 人を育てる 武術で得た人間哲学 神道夢想流杖心会 主宰 全剣連杖道 範士八段 松井健二 「人情、血の熱さというものが伝わらなくなっている。 失敗のない人間は、ひょろっと育って、何かあったら倒れて終わりです。」 戦中の疎開、戦後復興、そして高度経済成長を第一線の企業人として走り抜ける一方で、神道夢想流杖術に出合い、師につくす修行のなかでその感性を磨いてきた松井健二氏。その目には、今の日本人があまりに人間らしく生きていないと映る。 人への想い、見えないものを感じる力、自然への畏敬の念――。 自らの師への想いを軸に、若者たちへのメッセージをいただいた。
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【 被災地の今 】
寄り添う心で 「福島“復興”の現実」蓬桑折町駅前応急仮設住宅 自治会長 小澤是寛 「二年が経っても何も変わっておらん。」
2011年の東京電力福島原子力発電所事故により、福島県浪江町から現在の福島県桑折町仮設住宅への避難を余儀なくされた小澤是寛さんは現在も自治会長として、避難されている方々の取りまとめや、復興に向けての国や町などの様々な交渉に当たられている。仮設住宅での生活も二年以上となった今、遅々として進まない復興の現実と、岐路に立されている浪江町民の思いについて伺った。
【 現地レポート 】
世界に飛び出て見えた日本 常に問う、日本人としての自分」JICA企画調査員 阪長友仁
【 追悼 】
連載「なるほど」執筆者 合氣道師範 佐々木の将人先生
【 連載 】
・写真家 稲田美織
日本の心を継ぐ 「神宮の御屋根萱葺き」
・銀河浴写真家 佐々木隆
私たちは銀河のなかに生きている 「特攻 ― 開聞岳と菜の花」
・アルピニスト 野口 健
実践こそが全て 「出雲大社 本殿遷座祭」
・書家 金澤泰子
あふれる真心と愛 「国有化で失われたネパールの森」
・ガラス工芸作家 黒木国昭
文化を生き抜く力に 「分析とリサーチ」
・伊藤忠商事理事 木暮浩明
うつくし、日本 「体罰とは何ぞや?」
・茨城ダルク代表 岩井喜代仁
今日一日を生きる 「仲間とともに一日を過ごすからこそ」
・UK実践塾代表 宇城憲治
気づく、気づかせる 「人間は魅力で人をひきつける」