季刊 『 道 』 180号(2014 春号)
テーマ 「 プロフェッショナルを貫く 」
「パイロットにとってプロフェッショナルとはどういうことか。
パイロットという職業は、1000回やって、たった1回の失敗も許されません。
マニュアルでは想定しない事故、それを切り抜ける技術と精神力を
身につけてこそ、本当のプロフェッショナルなのです。」
――――― 元JAL機長 杉江 弘
どんな状況が降りかかっても、切り抜ける、できるという自信。確実な積み重ねに裏打ちされた信念は、人を守り、信頼をつくりだす。
【 巻頭対談 】
プロフェッショナル魂に宿る目に見えないものを見る力元JAL機長 杉江 弘 VS 武道家・UK実践塾代表 宇城憲治 長年国際線のパイロットとして50ヵ国以上を訪問し、総飛行時間2万1千時間、ジャンボジェットでは 世界記録を持つ杉江弘氏。航空業界のあり方にとどまらず、海外との文化の違いを数多く体験してきた 杉江氏が指摘する、日本の美徳の裏に見えてくる人間としての脆さ弱さは、そのまま今の日本が抱える 課題を浮き彫りにするものだった。
同時に対談は、航空業界という専門の話でありながら、目に見えないものにこそエネルギーを注いできた、日本独自のものづくり文化のあり方とその心にあらためて気づかせてくれるものであり、今、日本に何が求められ、何を取り戻さねばならないかを鋭く示唆するものとなった。
杉江 弘氏プロフィールはこちら
>>杉江 弘氏プロフィール
【 ロングインタビュー 】
命をかけた平和を守り抜くために最後の零戦パイロット 原田 要 今年98歳になる原田要氏は、太平洋戦争を最前線で戦った最後の零戦パイロットだ。 3度にもわたる九死に一生を得た体験、多くの戦友を失った悲しみ、地獄絵のような戦争のむごさ、苦しさ、戦後に味わった公職追放という冷遇。 原田氏が語る体験は、私たちに戦争というもののあまりの理不尽さを教えてくれるものだった。
原田要氏プロフィールはこちら
>>原田要氏プロフィール
>>原田要氏プロフィール
【 ロングインタビュー 】
生物物理学で追究する「生き物らしさ」 のびのび生きる理学博士 大沢文夫 生命の仕組みを物理学の視点から解き明かそうと展開された生物物理学。その草分けである大沢文夫氏が見つめてきた、生命の面白さ、素晴らしさ。
そして、生命科学分野をリードする優秀な研究者を多く輩出し「大沢牧場」と称された、氏の教育に対する姿勢。
今年92歳の今もなお、若者に学ぶことの面白さを伝え続けている氏のお話は、私たちがより生き生きと生きていくための道を示してくれる。
大沢文夫氏プロフィールはこちら
>>大沢文夫氏プロフィール
>>大沢文夫氏プロフィール
【被災地の今】
寄り添う心で 「描いた未来を現実に 被災地気仙沼からの発信」
臼福本店社長 臼井壯太朗
【連載】
【新連載】
ありのままの私たち 「障がいのある子どもたちが教えてくれたこと」
作家 山元加津子
【連載】
・武道家・UK実践塾 宇城憲治
気づく気づかせる 「今の常識を超えた所にある未来 ― 常識というマインドコントロールから脱却を ―」
・神道夢想流杖心会主宰 松井健二
師につくし 自己を磨き 人を育てる 「神仏を感じているか ― 人の歩むべき道とは ―」
・銀河浴写真家 佐々木隆
私たちは銀河のなかに生きている 「天の川を泳ぐ鯉のぼりたち」
・アルピニスト 野口 健
実践こそが全て 「日本のエネルギーを真剣に考える」
・書家 金澤泰子
あふれる真心と愛 「翔子が持つ一個多い染色体の正体」
・茨城ダルク代表 岩井喜代仁
今日一日を生きる 「意志といのちを、神の配慮にゆだねる決心をした」
・伊藤忠商事理事 木暮浩明
うつくし、日本 「中高年の皆様、心に青空を広げましょう― OLDS BE ANBITIOUS ! ―」
・ガラス工芸作家 黒木国昭
文化を生き抜く力に 「作家の生きた証とは」