【改訂新版】 合気修得への道
― 佐川幸義先生に就いた二十年 ―
大東流ファンには貴重な「決定保存版」!
【 詳細 】
筑波大学数学系教授として学問の道をきわめる一方、大東流合気武術佐川幸義師範に就き、合気の道をきわめること20年。
著者が語る数学研究と合気修行人生、そして師・佐川幸義師範のこと。
2005年の初版から20年、「新版」として大幅に改訂出版されてから5年、今回「改訂新版 合気修得への道」として、佐川氏の22枚の技写真の差し替えに加え、8ページにわたり大東流と合気道の一級史料が公開となる。
○「改訂新版」では、「新版」で公開された40技のうち、以下の7技(写真22枚)をさしかえ公開
抱え上げ潰し/後両手縛りの技(その1)/後両手縛りの技(その2)/合気拳法 蹴りの合気/合気二刀剣・体捌き斬り/対槍捌き/槍の合気
○大東流史料では、武田惣角翁が佐川氏と埼玉で大東流を指導した時の新聞記事や、昭和29年の佐川氏の宗家継承時の史料とその2年後の宗家返上の念書を追加
○合気道史料では、植芝盛平翁が大正4年に武田惣角から初めて講習を受けた時の史料などを追加
○佐川氏の語録1ページを新たに追加
目次より
カラー口絵 佐川幸義先生演武写真 (8ページ)
立捕合気上げ/前首締両手捕三人投げ/合気正面打ち/武田惣角先生/佐川幸義先生/佐川先生と筆者
第一章 佐川幸義先生演武写真集 (技解説 木村達雄)
多人数捕/首締アゴ当て/三元短筒捕/諸手捕返し技/片手捕合気投げ/両差捕合気投げ/両差捕合気体返し/諸手両袖捕合気二人投げ/諸手捕合気投げ/つかみ手投げ/前首締両手捕三人重ね倒し/棒の合気/三人重ね倒し/奥襟捕合気投げ/抱え上げ潰し/外無双角度変更/前首締肘極め/両袖捕すくい投げ/両つかみ手回転投げ/佐川先生の棒術/片襟片袖捕合気投げ/後両手縛りの技(1)/後両手縛りの技(2)/合気拳法・蹴りの合気/合気二刀剣・体捌き斬り/対槍捌き/佐川先生の槍の合気/前首締両手捕三人投げ/柄頭崩し/胸捕片手捕/両胸捕/短刀捕/立捕合気上げ/体合気二人投げ/合気拳法/棒を構える佐川先生
佐川先生の宗家継承・史料/佐川先生の宗家返上・念書/道場訓
第二章 数学の研究と合気修得に明け暮れた日々
本物志向を徹底的に仕込まれた幼年時代/心の奥深くで何かが揺れた/限界は十五時間三六分四十秒!/〝文〟を立てれば〝武〟が立たず/稲葉稔氏との真剣稽古/植芝盛平翁の合気道/佐藤幹夫教授の講義で〝数学開眼〟/寝ても覚めても数学の日々/怒鳴られるたびにエネルギーが作動した/数学は体力だ/数学は〝数覚〟がないとダメ/外国で、合気道が効かなかった!/佐川先生との出会い/四股千回で佐川先生とつながっていた/実戦に動じない境地へ/合気道創始者・植芝盛平翁と大東流の関係
第三章 大東流合気武術 佐川幸義先生
合気は意識の技術/「あんた以外に教えると思うのか」/「これを残したい」/台所で、マンツーマンの合気指導/先生の波長と合わせる/外からコツンと合気の種が来た/合気を伝えるまでは……/最期にあの技を三回かけられた/合気をつかむまで/武田先生と佐川先生の世界/二人の師に恵まれて/『透明な力』の出版をめぐって/合気の先に広がる人間の可能性
第四章 佐川先生の顕彰碑と津本陽氏の遺作『深淵の色は 佐川幸義伝』
第五章 合気について
第六章 佐川幸義先生の修行時代―― 実弟・佐川廣氏談
父・子之吉のこと/ 母・かつの/兄・佐川幸義/ 若き日の武勇伝/帰郷して再び武田惣角先生を師として/兄の稽古台になる/ くっつける合気の会得/常に体の鍛練を怠らなかった/「死ぬまで研究」を信条に/「弟子が強くなるから俺も強くなる」/「鎖鎌との対戦」
第七章 佐川幸義先生 語録
第八章 思い出アルバム
【 佐川先生のご家族 】
【 在りし日の佐川先生 】
【小平市立合気公園 ―― 佐川幸義邸跡地 ―― 開園セレモニーと27回忌法要】
【 佐川先生と共に 】
【 佐川幸義先生が武田総角先生と共に各地を指導した史料 】
(A5判 ハードカバー カラー口絵8ページ 本文240ページ)
【 著者プロフィール 】
木村達雄 きむらたつお
1947(昭和22)年、東京に生まれる。1979 年、佐川幸義宗範に入門。最高教程である第十元までの直伝講習を受ける。
また佐川宗範を世に出した『透明な力』(講談社)を著す。筑波大学名誉教授。理学博士。佐藤幹夫教授の理論を紹介した『概均質ベクトル空間』(岩波書店)を著す。